むかうふくー睦月ー
#むかうふく
裏の雑木林を揺らす乾いた風
今朝の風は強くて着込んだ上着の裾が飜るほど
ウールのストールを更に重ねて歩きながら
頭に浮かんだのはモノクロで描かれたジプシーの女
誰の絵なのか思い出せないけれど
私の中の 強い女は あの絵のイメージ
ジプシーとか強い女とか言えば
今の世の中では差別的に取られるのかもしれない
あるハイブランドが叩かれた
目が細くつり上がったモデルの写真が
アジア女性の象徴の様に描かれているのは差別と偏見だと
そういう差別や侮蔑が実際ある事は知っている
けれど私はその写真とそのモデルからは
強さと美しさしか感じなかった
単純に自分にはないものへの憧れを抱いた
きっとそう感じさせるものでなければ
世界に向けて発信される一枚になるはずもない
色々な思いをし 色々な見方があり 様々な感じ方がある
それは理解しながら
極内向きな 自分へ向けての捉え方として
そこに美しさを感じる事はやめたくないな
そんな事も思いながら縫ったむかうは
色んな思いを 重ねて重ねて纏う一着になりました
このウールのニット生地を店で見た時に
スカートを作りたいと思ったのですが
これだけで仕立ててしまうと
もっさりと重たい雰囲気になってしまうなー
そんな事を考えながら
生地巾そのまま使いでタックを縫っていると
スカート幅としてはやや足りなくなってしまい
それなら巻きスカートにしよう
足りない分は別生地を足せば
少し軽いイメージになるなーと
むかうふくはそんな風に工程の中で
だんだんとかたちになって
結果として思った以上になったり
意外なものになったりしています
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